新理事長ごあいさつ

今回日本綜合医学会第五代目理事長を拝命賜り一言ご挨拶を申し上げます。
62年の歴史を持つ当学会の創業精神と、今迄支えて下さいました先輩役員の皆様に心より感謝申し上げます。不慣れではありますが当医学会発展に全力で当たる覚悟です。会員の皆様、役員の皆様のご支援ご指導を切にお願い致します。
温故知新の精神で初代会長の二木謙三博士の創業精神を噛みしめながら、今日本が抱えている健康な社会創りに貢献できる組織創りを進めることが、先輩役員の皆様への恩返しと考えます。
初代会長二木謙三博士は明治の食医・石塚左玄が創始した「食養」の思想を継承発展させるため、1954年に日本綜合医学会を設立され、今日まで62年の歴史を刻む基礎を作って下さいました。また、歴代の会長様はじめ、臨床医の先生方には、医療現場において異端者扱いの中、食養を含む生活改善指導により多くの症例で高い治療効果を上げ実績を残して頂きました。
これは先生方が国民のことを思い、高い志と強い信念で、自然の力をそして患者の向上心を信じ、食養を含む生活改善の指導を実践し続けてくださった結果であると思います。今日まで綜合医学会が続いている事は、先生方のご尽力の賜物であることに心より感謝の念を抱くものです。
特に沼田名誉会長が「食養学会」でなく、「綜合医学会」を説かれた趣旨は、いわゆる予防医学だけでなく、自主的な健康医学の推進は病気の治療の必須条件であり、生活指導も医師の責任範囲と考えられていたと推察します。
変わらなければ生き残れない
62年の歴史を持つ綜合医学会の力を医師と患者でつくる新しい国民運動として発展させる時代が来ました。
当学会も過去の歴史を大切にしながら、新しい社会の変化に対応し、会の運営も変化対応しなければこの社会に生き残れないと考えます。
今国は、国家再興戦略閣議決定の名のもとに、第四次産業革命の基で、国を挙げて健康寿命延伸産業の創設に取り組んでいます。今や、産業界、全企業健康組合を含む社員全員で取り組む、「健康経営大行進」が始まろうとしています。
今こそ長年培ってきた当学会の蓄積された実績が、お役に立つ時が来たと感じます。綜合医学的な医療・医学の実践、研究活動の実績を大いに発信し、政界、官界、業界、市民層に対して強くアピールし、医師を中心に健康寿命延伸産業の推進活動の一員として取り組まなければなりません。この様な時期に皆さんと心を一つにして活動できる幸せを感じずにはおられません。
健康への自立を目指して
国力はその国民が健康で健全な国民意識を持つかどうかで決まると言っても過言ではありません。
「病気は生活の赤信号」病気は自らの生活の見直しの機会と捉え、患者さんと一緒に幸せな人生を取り戻し、病からの学びを共有できる明るい社会を創る運動を進めましょう。
病気になっての気付きを大切に、人生の学びとして役立てるきっかけになると幸いです。
早期発見、早期治療、自らが自らの命に責任を持ち、自分で医療を選択・活用し、自らの人生を切り拓き、実のある人生を味わいたいものです。
観相学者水野南北は、「食は命(めい)なり」食べ物によりその人の運命も変わると言っています。長い歴史に培われた日本風土と文化に根差した自分のDNAが好む食べ物を大切にし、限られた人生を死ぬまで現役で働きたいものです。
働き過ぎ、食べ過ぎ、遊び過ぎ、心の不安などに向き合い、病気を綜合的に捉え、日本人に合った食材と日本精神を振り返り、今ある私たちの命を大切にしていきたいものです。
病気や怪我をしても現代は恵まれた医療の恩恵に預かることができます。ですが、起こるべくして起きた体調の変化だということに気づき、自ら食養を含む生活の改善に取り組むならば、医療消費者としての満足度はさらに向上すると考えます。
活動拠点と仲間づくり
食養学院で学び、食育活動を実践していらっしゃる方のご努力に心より感謝致します。ですが、これからはもっと多くの方が学び合える活動の場を提供する事が、最も大切なことではないでしょうか。本学会の少食運動の実践の場を含め、学習と交流の場を全国に数多くつくることに取り組みたいと思います。
学会の活動を通して気づきと実践で得た喜びを他の人に伝え、活気ある学会活動にしてまいりましよう。
本年度も渡邊昌会長を筆頭に、副会長山口康三先生、芦刈伊世子先生、島村善行先生、吹野治先生にそれぞれ就任して頂きました。会長・副会長の先生方に全理事が心を合わせ会の運営に取り組んでまいります。会の発展のため一人でも多くの会員の入会を希望しご挨拶と致します。

    2017年4月23日

日本綜合医学会 理事長 箕浦將昭